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中国人向けビジネスにおけるWeChat(微信・ウィーチャット)活用ポイントは?

訪日中国人向け、もしくは越境ECで中国に乗り出すなどの中国人向けビジネスにおいては、もはやWeChat(微信・ウィーチャット)は欠かせない存在となっています。しかし、まだ中国人向けにビジネスを始めたばかりでWeChat(微信・ウィーチャット)を具体的にどのように活用すればいいのか迷っていませんか? そこで今回は中国人向けビジネスにおけるWeChat(微信・ウィーチャット)活用ポイントをご紹介します。

1.中国人向けビジネスにおけるWeChat(微信・ウィーチャット)

現在、中国人向けビジネスにおいてWeChat(微信・ウィーチャット)は欠かせない存在です。2019年9月時点で月間アクティブユーザー数が11.5億人にまで上ったと発表されており、もはや世界的に巨大なSNSと言っても過言ではありません。

この数字だけ見ても、中国人の多くがWeChat(微信・ウィーチャット)を活用していることはわかります。

WeChat(微信・ウィーチャット)は、日本でいうLINEのようにインスタントメッセージを送り合うことができる上に写真の共有やモーメンツというFacebookのタイムライン機能のような場もあります。

さらに、モバイル決済手段のWeChat PayやWeChat(微信・ウィーチャット)上でオンラインショッピングが楽しめる機能などもあり、一つのアプリでさまざまなことが便利に行えます。

このように多彩な機能を有し、ただインスタントメッセージを送り合うだけでないWeChat(微信・ウィーチャット)は、中国人にとって日常の一部であることが想像できます。

すでに中国の現地企業から訪日中国人誘致に励む日本企業まで、多くの企業がWeChat(微信・ウィーチャット)をビジネスに利用しています。また、中国で越境ECに取り組む日本企業もECでの購入促進のために、WeChat(微信・ウィーチャット)を活用して情報発信や消費者とのコミュニケーションに励んでいます。

2.WeChat(微信・ウィーチャット)活用方法

では具体的にWeChat(微信・ウィーチャット)はどのようにビジネス活用できるのでしょうか。代表的な活用法をご紹介します。

2-1.WeChat(微信・ウィーチャット)広告を配信する

WeChat(微信・ウィーチャット)では広告を配信することができます。公式アカウントを取得して条件を満たせば広告出稿ができ、例えばインバウンド向けに店舗で使えるクーポンを配布したり、キャンペーンや新商品の告知などを行ったりと自由に行えます。

2-2.WeChat(微信・ウィーチャット)マガジンを購読させる

企業からのメールマガジンは、もはや中国人は購読しないといわれます。その代わりに、WeChat(微信・ウィーチャット)で自分のアカウントに気になる企業のWeChat(微信・ウィーチャット)マガジンが配信されるようにして購読しています。

2-3.WeChat Payの導入によりリピート利用を促進する

WeChat Payを日本の実店舗や中国ECサイトへ導入することでさらにWeChat(微信・ウィーチャット)を活用することができます。例えばWeChat Payで決済した顧客に対して、リピート購入につなげるためのクーポンやメッセージを送るほか、キャンペーンのページへの誘導などを行うことも可能です。

2-4.ミニプログラムでサービス提供する

WeChat(微信・ウィーチャット)の中にはミニプログラムというアプリに似た機能があります。さまざまな種類、ジャンル、機能のミニプログラムが存在し、他にアプリをインストールをしてもらう必要なく店舗やECサイトへの誘致を行うことも可能です。

3.WeChat(微信・ウィーチャット)活用事例

ここでWeChat(微信・ウィーチャット)の活用事例をいくつかみていきましょう。これでさらに具体的なイメージがついてくるはずです。

3-1.WeChat Payの導入でインセンティブ

ある日本の大手百貨店は、WeChat Payで一定額以上の決済をした顧客に対してキャッシュバックキャンペーンや特製買い物袋のプレゼントなど、WeChat Payを利用することにインセンティブを付けています。中国人顧客にしてみれば「WeChat Payで支払えばもっと嬉しいことがある」という百貨店ですからお得な情報といえます。

3-2.店舗の事前注文ミニプログラムで大成功

ある中国で人気の飲料専門店が、事前注文ができるミニプログラムをWeChat(微信・ウィーチャット)上で提供しました。すると行列に並ばずに済むようになった顧客の満足度も上がり、店舗スタッフの対応時間、キッチンスタッフの業務効率化にもつながりました。

4.まとめ

WeChat(微信・ウィーチャット)は中国ビジネスにおいて欠かせない存在とお伝えしました。今回ご紹介した活用方法の豊富さを知れば、納得できるのではないでしょうか。

今回ご紹介した方法以外にも、中国企業も含め多くの企業がすでに実に多様なWeChat(微信・ウィーチャット)活用を実施しています。その活用法は無限大といっても過言ではありません。さまざまな機能を、アイデアを駆使して使いこなし、自社・自店舗にしかできないWeChat(微信・ウィーチャット)活用法を見つけるのも中国人向けビジネス成功の近道といえます。